昼間ベッドで横たわったとき思い出すこと
春休み、夜に眠れなくなった。
合格通知は届いていた。
新しい環境に不安はなかったと思う。
夜中、なにかに熱中していたわけでもない。
灯りを消して、目を閉じても眠れない。
寝なければいけない。
思うほど気持ちが刺々しくなる。
あたまの奥は鈍くて重い。
眼のまわりがだるい。
朝の光が射すようで忌々しい。
どうして眠れないのか分からない。
うまく伝えられない。
誰もわかってくれない。
せめて分かろうとしてくれればよかったのに。
昼間に少しだけ。
また夜は眠れない。
いちどおかしくなると、元通りにすることがこんな難しいなんて。
数日後に限界がきた。
ずっと寝て、気づけば夜眠れるようになった。
うまくいかなくてクヨクヨしていたことが、夢だったかのように感じた。
眠ることさえできれば、起きたら元気。
そんな頃の春休み。